10月17日から11月1日まで、千葉県鎌ケ谷市の古道具店「waco」さんで、ezu pop-upをひらいています。wacoさんは、小宮さんご夫妻が営む、古い道具のお店です。wacoさんでのezuの展示は、告知文に書いてくださったとおり、今年で3回目になりました。
並んでいるのは、単色染めの衣服、籠染めの衣服、ezuのテキスタイルの衣服。コットン100%のセーターを5点ほどと、カーディガン。そして今年は、ヤク100%とウール100%のストールを、あわせて20点ほど持っていきました。モンゴルとネパールとのつながりから生まれたストールを、wacoさんに並べるのは今回がはじめてです。
古い道具と、長く続く衣服
wacoさんは、ezuの服に「長く続く衣服」という言葉を添えてくださっています。ひとつの形を、素材や色を変えながらつくり続けること。それを、古い道具を選ぶときの考え方と重ねて見てくださいました。
「wacoさんは、古い道具を集めたお店。時のなかで長く使われていくものと、ezuの服も長く使ってもらいたいという思いでつくっているものが、とても調和していました」
wacoという名前は、「環古」から来ていると小宮さんから伺いました。古いものを、環のように巡らせる。桐生の織物や染めの技法、各地の手仕事をいまの服に生かしているezuのものづくりと、考えていることが近いですね、という話を、お二人としました。
岩野は、wacoさんの道具のことをこう話しています。
「小宮さんのお二人は、生活のなかで使う道具が本当に好きな方たちです。長く使われてきた時間のなかで育った色合い、前の持ち主が使っていたときの癖や傷。そういうものを大事にしながら、ひとつひとつ、誰かの生活のなかで使われてきた記憶をたくさん吸い込んだ道具を紹介している場所です。ezuの服も、そんなふうに人の暮らしのなかで使われて、その人のかけがえのない持ち物になっていくといい。その思いが本当に調和した、いい展示だと思っています」
初日に、会えた人たち
初日の17日は、岩野が在店しました。2024年の1回目からずっと来てくださっている方。わざわざ休みを取って、遠くから来てくださった方。ezuの前身の時代にまとめた書籍『ひとつずつの色 ひとつずつの形 ひとつずつの生き方』を読んでezuを知り、その本を持って来てくださった方もいました。
岩野がいちばん驚いたのは、スケッチブックを持って来てくださった方でした。岩野が以前出た雑誌の記事を切り抜いて貼り、読んだときの感想や岩野へのメッセージを、ページいっぱいに書き込んであるノートです。「ここにサインしてください」と差し出されました。
「私がずっと続けてきた制作が、全然違うところで、違う人生をつくっている人の生活に、いいエネルギーを届けられているんだな、と。本当に嬉しかったです」
「思いを持って、信念を持って制作していると、物を伝って、そうやって人に思想が届くんだな、ということを実感しました」
小宮さんは、この1、2年で岩野の活動がのびやかになった、と話してくださいました。
「自由につくっているから。つくりたいと思ったものを、直感的につくっている1年なんだと思います。それが伝わったのだったら嬉しいです」
来年は、椅子を
会場では、来年の話も始まっています。wacoさんは、古い道具の直せるところを直し、新しい姿にして紹介しているお店です。椅子の座面に布を張る技術もお持ちです。
岩野は10年ほど前から、古くなった椅子の布を、自分でデザインして桐生で織ったジャガード織りの布に張り替えて、4脚ほど使っています。アトリエショップに置いておくと、「これは売っていないんですか」と聞かれることが何度もありました。
そこで来年は、wacoさんが見つけてくる古道具の椅子に、岩野の布を張った椅子を、10脚ほどつくってみようという話になりました。wacoさんとezuの、はじめての共同制作です。
「早くも、来年が楽しみです」
長く続く衣服「ezu pop-up」
会期 10月17日(土)〜11月1日(日)
時間 12:00〜18:00(月・火曜日定休)
会場 waco
住所 千葉県鎌ケ谷市馬込沢3-34(東武アーバンパークライン 馬込沢駅 徒歩3分・専用駐車場1台)
wacoさんでの1回目、2024年の「ソメイロふく展」の様子は、2024年10月 千葉県wacoさまの記事に掲載しております。
これからの展示のご案内は、「2026年 ezu企画展の開催スケジュール」に掲載しております。