EVENT REPORT
ezu、クアラルンプールへ
──「The Art of Japan」出展レポート
2026年6月19日から30日まで、マレーシア・クアラルンプールの TRX SEIBU イベントホール(2階)で開かれている 「The Art of Japan ── Craft & Culture」(主催:Takumi International × SEIBU TRX)に、2025年に続き、今年もezu は出展しています。
日本各地から15の作り手が集まり、工芸品やライフスタイルの品が並び、浴衣の着付けをはじめとする文化体験も行われている催しです。包丁、真珠、西陣織、ガラス、抹茶 ── それぞれの土地で育まれてきたものづくりが、ひとつの場所に集まっています。
そのなかで ezu が持っていったのは、群馬・桐生でつくった服たちでした。

桐生織のヒジャブ
ひとつは、桐生織のテキスタイルを使ったヒジャブです。
1300年の繊維の歴史を持つ桐生の織りが、マレーシアの女性たちが毎日まとう布になる。日本の織物の手触りと、この土地の暮らしのなかにある身体の所作が、ヒジャブという一枚の布の上で出会う。これもまた、ひとつの翻訳なのだと思います。
桐生の糸が、ここでどんな一日に寄り添うのか。それは、まとう人の数だけ違う表情になっていくのだろうと思います。


籠染のドレス
もうひとつは、桐生に伝わる伝統的な 籠染 をつかったドレスです。
筒状の型を通して染め上げられる籠染は、同じものを二つとつくれない、その日その手の濃淡が残る染めです。整いすぎない色のゆらぎが、そのまま一着のなかに留まっている。
均一であることが価値とされる場所から少し離れたところで、「違っていること」そのものを美しいと感じてもらえたら、 そんな静かな問いを、布にのせて持ってきました。

異なる文化の身体に、桐生が出会う
ezu の服は、いつも何かの「翻訳」として生まれてきました。100年前の調剤薬局、500年前の羊飼い、空港で出会った人の青いアオザイ。見たもの、感じたものを、服へと写し替えていく。
今回はその翻訳が、海を越えて、異なる文化の身体と出会いました。桐生で織り、桐生で染めた布が、クアラルンプールの誰かの「何でもない一日」に、そっと作用する。装うためではなく、その人がその人らしくいられるように。
会場でこの二着に足を止めてくださった方の世界が、ほんの少しでも広がっていたら
そう願いながら、ezu の作品たちは会期の終わりまで、異国の地で新たな出会いをまっています。
- 会期
- 2026年6月19日(金)〜30日(火)
- 会場
- クアラルンプール TRX SEIBU イベントホール 2階
- 入場料
- 無料
- 主催
- Takumi International × SEIBU TRX「The Art of Japan ── Craft & Culture」