prairie
2026年、夏、遊牧民たちに会いにモンゴルを
訪れた。
首都ウランバートルから車で60kmほど走ると
視界からは人工物が消えていく
まだまだ進む
道もなくなってきた
住所もないからカーナビゲーションも
頼りにならない
まだまだ進む
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いよいよ電波も届かなくなり
スマートフォンには圏外の表示
まだまだ進む
目に映るものが
地球のうみだしたものだけになった
広大な草原の上で
まばらに戯れる動物たち
頭上では真っ青な空が
ぷかぷかと白い雲を泳がせている
視力の限界までひろがる大草原
わたしは地球に立っているのだと
そんな当たり前のことを
ダイレクトに全身全霊で感じたのは
いったい、いつぶりなのだろうか…
そんなことを想いながら
思い切り
深呼吸をした。
風は、仄かにハーブの香りがして
わたしのぜんぶを満たした。
感じたものを
感じたままに描いて
布をつくった。