大川美術館から、徒歩1分。作品【みえないもの】と、桐生の歩き方

大川美術館から、徒歩1分。作品【みえないもの】と、桐生の歩き方

群馬県桐生市に、大川美術館という美術館があります。市街を一望する水道山の中腹、坂をのぼった先にある、静かな美術館です。

ezuのアトリエショップは、その大川美術館から歩いて1分のところにあります。美術館の帰り道に、たまたま店の前を通りかかって、こんなところにお店があったのね、と入ってきてくださる方が、すくなくありません。今日は、この美術館とezuのことを書いておきたいと思います。

水道山の中腹、大川美術館

大川美術館は、1989年に開館しました。桐生市出身の実業家、大川栄二さんが、およそ40年をかけて集めた絵のコレクションがもとになっています。画家、松本竣介のコレクションは日本最大級として知られ、収蔵作品は7,000点を超えます。

ezuのデザイナーであり画家の岩野久美子は、この美術館のことを、こう話しています。

「初めて訪れたのは、小学校の課外授業でした。それくらい、桐生市民には身近な美術館です。世界中から集められた、さまざまな年代とジャンルのアーティストの作品が、ひとつの場所でみられる。素晴らしい美術館です」

桐生は、絹織物とともに1300年つづくといわれる繊維の町です。その町を見下ろす山の中腹に、ひとりの人が生涯をかけて集めた絵の家がある。布の町と、絵の山。ezuのものづくりは一枚の絵から始まるので、この美術館のふもとに店があることを、わたしたちはひそかに嬉しく思っています。

大川美術館で、【みえないもの】を発表しました

小学生のころから知っているその美術館で、岩野は作品【みえないもの】を発表しました。2022年の秋から冬へ、10月8日から12月18日までひらかれた展覧会「桐生のアーティスト2022 Natural Mind and Natural Color in KIRYU」。桐生の8人のアーティストによる展覧会で、岩野はテキスタイルの作家として、【みえないもの】という一枚の作品を出品しました。

染めた麻布と綿布による、300cm四方の作品です。手仕事で染める布は、同じ環境で同じように染めても、同じようには出来上がりません。その揺らぎを、岩野はこう書いています。

「衣服というみえるものをつくっているのですが、思想というみえないものをつくっている(つくれていたらいい)ので、日々の制作を総称した意味で、【みえないもの】と名付けました」

ひとつひとつちがう色が、ひとつひとつ美しい。それは、ひとりひとりがちがっていて、それぞれに美しいということ。作品のことは、Art Objectのページにまとめています。

壁に掛けられた岩野久美子の作品【みえないもの】。色とりどりに染めた麻布と綿布による300cm四方の作品

【みえないもの】。

美術館に行く日の、桐生の歩き方

大川美術館で絵を観た帰りに、すこしだけ足を伸ばしてみてください。歩いて1分のところに、ezuのアトリエショップがあります。地図で探すときは「ezu(エズ):旧リップル洋品店」の名前でみつかります。

アトリエショップがひらいているのは、毎月1日から7日までの7日間、AM11:00からPM4:00までです。桐生の職人の手から生まれた衣服と、岩野の絵を、静かな店内でご覧いただけます。道順は店舗一覧に、桐生のまちのお土産のことは桐生のお土産のページにまとめています。

絵を観て、布にふれて帰る。そんな一日を、この町で過ごしていただけたら嬉しいです。

ezuのアトリエショップの外観。ガラス戸のむこうに、色とりどりの衣服が並ぶ

記事執筆:ezu編集部
監修:岩野久美子(ezu designer)

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