ezuの絵図

ezuの絵図

絵という文字は糸と会でできています。絵という文字の起源は色とりどりの草木染めの糸を寄せて布に刺繍したことに由来するそうです。

3000年ほど前にできたこの文字。当時は畑で食べるものをつくれても、糸をつくる植物を育て糸をつむぎ布を織るには大変時間がかかるため、着る物がないという時代。

そんな時代に絵という文字はうまれました。

種を蒔いて育て、糸をつくり、貴重で大切な糸で織った布で衣服を仕立て、植物を煮出し色を染め付けた糸でひと針ひと針、刺繍で想いを描く、、

わたしもこの工程で衣服を制作した経験がありますが、それはそれは途方もない作業です。

わたしは自身の学びのための制作でしたが、日常着がそのように作られていた時代に着るという道具としての衣服をつくるだけでも途方もない時間と労力なのに、そこにまた色を染め分けた糸で刺繍をするなんて、そこには相当な強い想いがなくては成し遂げられない。

きっと大切な誰かを、家族や友人を想いながら祈りを込めてお守りのように、色を刺したんだと思います。

絵画芸術の起源は、ひとの影をなぞるところから始まったと言われています。だとするとそもそも絵画はひとそのものを表す表現方法。

ひとは誰もが一枚の絵

ひとの日々、暮らし、それこそが一枚の絵だと3000年前の人々は気づけていたのだと思います。と、同時に、ひとが本来持っている感性の豊かさについて考えさせられます。

思い出してみてください。10歳のころの思い出を。家族の食卓でも、旅行でもいい。思い出のなかのひとは、かならず服を着ています。記憶は、服を着た状態で呼び起こされるのです。わたしは、誰かの忘れない景色のなかに入る一着をつくっているのだと、いつも思いながらつくっています。

暮らしの中に、うつくしいものはたくさんあって、暮らしの中に芸術がある。

だれもが、そのひとだけの絵を喜怒哀楽、幸福も、困難も、いろいろにありながらいろとりどりに描いてゆく ひとの生涯。様々な色を織り交ぜながら時を含ませながら

ゆっくりとじっくりと描かれてゆく一枚の布絵はいつか唯一無二の芸術になるのだと、そしてそれは、ただただ うつくしいのだと気づかせてくれる。

絵という文字はそんな言葉だなーと思っています。

なので名前をつけるとき絵という文字を含ませたいなーと、、、絵図からezuができました。

普段あたりまえのように使っている文字も、辿ればわたしたちに繋がるひとびとが感じる心でつくりだしたもの。想いを込めてつくりだしたもの。

日本には言霊という言葉があるように、言葉にはひとの想いが宿った強い力があるのだと思います。

ezuのブランドロゴは、紙に手書きで描いたezuという文字を、鋏で切り出してまた紙に貼って制作した切り絵です。

ezuという文字を2つ、織物のように経と緯が交じり合うように配置し、ひととひと、ひととモノ、モノと世界、それぞれの思想と思想、コミュニケーションの交流を表現しています。

手書きのezuの文字を切り絵で仕立てた、ezuのブランドロゴ

名前のもとになった「絵」という文字には、ひとは誰もが、その人生そのものが一枚の絵、という想いを込めました。

それぞれが「わたしらしく」、自分の絵図を描きながら日々を紡ぎ、人生を織り成し、悠々と歩んでゆけますように。

ブランドのはじまりにうまれた、絵図です。

まだまだ制作途中のそれぞれの絵図

これから、どんな色が加えられてゆくのかどんな形が描かれてゆくのか。

進むことも留まることも、描き直すことだってあってもいいから、それぞれに「わたしらしく」描き進めてゆけたら、それぞれの たった一枚の絵図ができあがるのだと想っています。

それは、みんな、それぞれに いろいろに

ezuを身につけてくれるひとたちの絵図もそれぞれの、いろいろがezuとともに描かれてゆくのだと想うと しあわせな気持ちになります。

そんな気持ちで日々、つくっています。

この想いは、小さな織物にもなりました。地図をひらく絵を、いちばん細い金の糸で織って、服に縫いつけています。ezuの織りネームのことは、こちらの記事に書きました。

ezuのイメージを表した地図

ezuの小さなデザインたちは、小さな絵図たち。ezuのプロダクトデザインのページにまとめています。

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