コットンという素材 肌にいちばん近い自然

コットンという素材 肌にいちばん近い自然

コットンは、綿花という植物から生まれる繊維です。畑に種をまき、花が咲き、実がはじけて、ふわりとした白いわたが顔を出す。そのわたを一本一本紡いで糸にしたものが、コットンの布になります。ezuの服の多くは、このコットンと、亜麻という植物から生まれるリネンでできています。

やわらかさには、理由があります

コットンの繊維をよく見ると、先端が丸みを帯びていて、中心には細い空洞が通っています。先が丸いから、肌にふれてもチクチクしない。空洞が空気を抱えているから、夏は汗を吸って外へ逃がし、冬はあたたかさをとどめてくれる。繊維そのものが水分を含んでいるので静電気が起きにくく、濡れるとかえって強くなる性質があるため、日々のお洗濯にもよく耐えます。

繊維には、天然のよじれもあります。このよじれがあるからこそ糸に紡ぐことができ、ふくらみのある、やわらかな布が生まれます。まっすぐで均一ではないことが、コットンのやわらかさをつくっている。リネンのネップと同じように、自然のままであることが、そのままこの素材の魅力になっています。

風合いのあるコットンの生地

肌にふれるものは、自然に近いままで

なぜezuがコットンとリネンを使うのか。理由はシンプルで、人の体にふれ続けるものは、できるだけ自然に近いものでつくりたい、と考えているからです。

衣服は、朝起きてから眠るまで、いちばん長く肌にふれているものです。皮膚のすぐ外側にあって、汗を受けとめ、体温を包み、その人と一緒に一日を過ごします。体にこれほど近いものだからこそ、畑で育った植物の繊維で、土から生まれていつか土に還るもので、つくりたい。そう考えています。

天然素材の服は、洗うたびに少しずつやわらかくなり、着る人の体になじんでいきます。何でもない日を、何度も一緒に過ごすうちに、その服がその人の服になっていく。コットンもリネンも、そういう時間に寄り添える素材です。

性質を直さず、性質に寄り添う

天然素材には、縮む、しわになる、色が揺れる、といった性質があります。ezuでは、それらを薬品で抑え込むのではなく、性質に合わせて服を設計しています。

たとえばコットンは、本来、縮みやすい素材です。ezuでは、薬品を使わず、お湯の熱だけで生地をあらかじめじゅうぶんに縮ませてから、作品に仕立てています。染めのある服は、染色の工程でかかる100度の熱で、やはり生地が縮みます。いずれも、縮み終えたあとの寸法で完成するように設計しているので、お手元に届いた服が、お洗濯で縮んでしまうことはありません。

縮むという性質を、化学の力で消してしまうのではなく、水と熱という自然に近い方法で、先に済ませておく。自然の性質を直そうとするのではなく、その性質ごと受け入れて、一着の形にする。私たちは、そういうものづくりを大切にしています。

リネンという素材の個性についてはリネンの記事に、シルクについてはシルクの記事に書きました。あわせてご覧いただけたら嬉しいです。

コットンもリネンも、畑から生まれた繊維です。日々の暮らしのなかで、ezuの作品を長く深く楽しんでいただけることを願って、これからも制作を続けていきます。

色とりどりに染め上げたコットンのワンピース
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